みなさん、こんにちは。今日も電線小話を楽しんでいってください。
もしかしたらハイエースの中で読んでくれている方もいらっしゃるかも。
ところで……
工事日記で何度か目にする、「VVFじゃない太い電線」(笑) ……これってなんでしょう?
写真はなつかしい、引き込み線工事の光景です。
「相模原市・3日目-冷たい雨の引き込み線工事-工場用高圧電力を低圧電力に切替!」
最近では材料準備の記事で目にした方が多いと思います。
こちらの電線は「CVTケーブル」です。
絶縁特性が高く、耐熱性、耐候性に優れている??ため大きな電流容量に適していて、屋外での露出配線も可能とする重要な電線です。
CVTケーブルとはトリプレックスケーブルのことです。
トリプレックスの名の通り単線のCVを3本よりあわせたケーブルで、低圧から高圧まで対応する重要な電線です。
CVTケーブル(上の写真 600V 22mm2(sq) 3個より線)の許容電流は110Aで、ステージアでおなじみのエアコン工事でよく登場する?? VVFケーブル(2.0mm 3芯)の許容電流?20Aと比較しても、その容量の大きさは一目瞭然でしょう!
ケーブルの中に介在物が詰められていないので、軽量で取り扱いやすいです。
ではCVケーブルとは何のことでしょう?
CVケーブルは、CVTケーブルとは反対に単線で、介在物が詰められています。
ごはんが入った海苔巻きのようです。
先に述べたようにCVTケーブル(600V 22sq 3個より線)の許容電流が110Aなのに対して、CVケーブル(600V 22sq 3芯)の許容電流は100Aです。(どちらも周囲温度40℃として)
なぜ許容電流に違いが生じるのでしょう?
一緒に許容電流の勉強をした読者のみなさんはハッとするかも!
「初心者でも大丈夫!キホンの電線、VVFケーブルは何A(アンペア)まで?許容電流を考える」
CVケーブルには介在物があるためCVTケーブルと比べて重く、また放熱性能が低下するために許容電流量が小さくなります。
ここでも「電線の安全な使い方のキーワード」としての『発熱』(放熱)が登場しましたね!
低圧から高圧まで大容量の電流に対応するCVケーブルとCVTケーブル。
似ていますがそれぞれ特徴が分かると面白いですね。