秋も深まり紅葉はピークです。みなさん、1年に1度の綺麗な景色を楽しんでいますか?
前回は冷媒配管の保温材の劣化についてお話しました。ショッキングな画像が印象に残っていると思います。
冷媒配管の保温材は、熱を通しやすい銅管と外気温との温度差による結露や凍結を防ぎ、エアコンの能力を最大発揮させるための大切な材料です。
劣化が進み、化粧テープが剥がれるどころかこのように配管が露出してしまうと、外気温の影響を直接受けてしまい、お部屋が冷えにくい/冷えるまで時間がかかる・暖まりにくい/暖まるまで時間がかかるなどの不快な症状が起こる可能性があります。
また、その分エアコンはパワーを使ってお部屋を冷やそうとする(暖めようとする)ので、効率が悪くなってしまうのです。
結果的に消費電力が増えて電気代が高くなったり、省エネの観点でも良くない状態になってしまいます。
・保温材を保護して永くエアコンを使いたい!
生活の長くを共にする家電/設備であるエアコン。せっかくなら効率よく性能を発揮して長く使いたいですよね。
保温材を保護してエアコンを大切に使っていくにはどのようにしたら良いか、一緒に考えていきましょう。
エアコン取り付けの標準工事では保温材の上にキャンバステープという非粘着テープを使って配管の保護・化粧を行います。(キャンバステープはエアコン屋の魂です(笑))
きっとみなさんが見かけたことのある室外機に伸びている白いチューブが、キャンバステープを「巻いてある」状態の冷媒配管です。
冷媒配管にキャンバステープを巻くことで配管の化粧を施すとともに日光からの保護や雨や汚れの侵入を防ぐ効果があります。
しかし、屋外である以上キャンバステープも劣化を免れません。日当たりのよい場所や雨など気候の影響を直接受ける場所ではとくにです。
では、劣化を軽減させるにはどうしたらよいのでしょうか?
みなさん、このような施工を見たことがありますか?
室外機に白い筒が伸びているのがお分かりいただけます。
これを配管化粧カバーといいます。
そう、カバーの中に冷媒配管を収めることで直射日光や気候の影響を軽減することができるという製品です。
エアコンメーカー・電材メーカーから様々な種類の製品が販売されています。
中でも因幡電工さまの「スリムダクト」シリーズは化粧カバーの代名詞ですね!
実は自己消火性が特に優れていて安全なことが特徴です。
屋内用もあり、配管を保護するだけでなくお部屋や建物の見た目をスッキリ整える効果もあります。
カラーラインナップも豊富なので、外壁の色に合わせることで配管を目立たなくしたりオシャレを演出することもできます。
エアコン工事を頼んだときにオプション工事を勧められて不快な思いをされたという声をお聞きすることがあります。
配管カバーの工事については、長い目で見ると配管の劣化を防ぐことで電気代はもちろん、配管の補修費等を抑えることができます。
私たち空調屋さんや電気屋さんが配管カバー施工をおすすめするのは、お客さまの大切なエアコンをより長く使っていただきたい気持ちがあるからです。
なので、分からないことや不安があったら職人さんにどんどん聞いてみてください。お客さんが安心した上で完工することが大切ですからね。
!!配管カバーを取り付けるには高所作業が必要であったり、室外機を移動させたときに配管の接続部を傷つけてしまう危険性があるので専門家にお任せしましょう!!