多様な芸術的観点から見るアンティークジュエリー~Heavenly Jewelryブランドのスタイル
今日はHeavenly Jewelryブランドのモットー、
「アンティークにインスパイアされた、保証された宝石品質のオリジナルジュエリー」
について、 アンティークとは? そのディテールをより鮮明に高めるために、皆さんとご一緒に考えていきたいと思います。
この記事では、ジュエリーについて全然わからないよ、という方でもアンティークジュエリーを様々な観点から噛み砕いてご理解を深めていただけるよう工夫しました。
ご安心してお楽しみ下さい。
☆アンティークってなんだろう
「ヴィンテージ」という言葉が20年以上から100年以内前のものを指す一方で、「アンティークジュエリー」は作られてから100年以上経った古いスタイル・デザインを反映した宝飾品で、骨董的、美術的価値をもっていることが特徴です。
アンティークスタイルが現代でも模倣される魅力をもつ理由として、長い歴史を辿る中で以下のように多様な用途や意味合い(内面)が存在していたことがあると思います。
●お金の代わり、または貯蓄の代わりとして金銭的、財産的な意味をもっていた
●護符や魔除けなど祈りのために使われていた・・・
古代(古代エジプト、古代ギリシャ、メソポタミア)では動物の骨や食糧を模した装飾品も見つかっており、当時われわれの生命活動に直結していた、自然の力に対する畏敬の念としてジュエリーが使われてきたことが分かります。
日本人として分かりやすいのは、勾玉や耳飾りを着けた「卑弥呼」のイメージだと思います。
古代日本でのトレンド、勾玉も呪術的・信仰的な意味合いを持つ装飾品としてアンティークジュエリーに分類されるかもしれません(笑)
●地位や社会的身分、人間関係を表わすために使われた(エンゲージリング・マリッジリング)
●実用的な使用方法を持ったアンティークジュエリー・・・
・名称の通り印鑑として使われていたシグネットリング(起源はなんと約5000年前のメソポタミア文明に遡り世界最古の指輪とされています)
・ネクタイを留めるためのネクタイピン
・ベルトを留めるためのバックル
・髪を留めるためのヘアピン
・時計
●芸術性を表わすアンティークジュエリー・・・
産業革命が起こった18~19世紀、経済の発達によって沢山のジュエリーが作られ一般女性にも普及するようになりました。
さらにこの時期は金の価格が上昇したタイミングでもあり、少ない金で豪華なジュエリーを作るため繊細な金細工の技術が発展した時期でもあります。
現代の市場で流通しているアンティークのうちのジョージアン(ロマン主義)・ヴィクトリアン(前・中期がゴシックリバイバルや新古典主義である一方で、後期は耽美主義)期がこの時代にあたります。現代にかけてジュエリーに芸術的な意味合いが優先されることが多くなっていきます。
☆アンティークジュエリーの芸術的内面の優先と芸術的思潮の変遷
いよいよ芸術的内面が重視されるようになったジュエリーにおけるスタイルの変化はそれぞれ、時代を取り巻く芸術的思潮の流行に沿って動いていくこととなります。
音楽、建築、文学、美術等それぞれの時代背景に存在していた様々な芸術的観点を通して、アンティークジュエリーのスタイルの変化を実感することができます。
●「ジョージアン期」・・・前期/ロマン主義
ジョージアン期に盛えたロマン主義は「理想・幻想・空想・夢想…」といった世界の表現を理想とする思想で、音楽題材にも見受けられます。
例えばロマン派を代表する作曲家ショパンの夜想曲(ノクターン)が一例です。
Frederic Chopin :19 Nocturnes / Pianoforte:Arthur Rubinstein
シューマンの幻想小曲集もその名前の通りまさにロマン派を台頭する作品です。
Robert Schumann : Fantasiestucke / Pianoforte:Maria Martha Argerich
●「ヴィクトリアン期」・・・前・中期/ゴシックリバイバル,新古典主義
後期/耽美主義
ヴィクトリアン期前・中期のゴシックリバイバルは12世紀~16世紀に隆盛したゴシック様式を回顧したものです。
ゴシック建築を代表するパリのノートルダム大聖堂
尖ったアーチや垂直性を強調した建築などの影響を受けて、ジュエリーはより繊細になりました。
同じくヴィクトリアン前期・中期に盛えた新古典主義は、整った均整、シンメトリーなど明晰な秩序に基づく調和の取れた構成の形式美を理想とした古典主義を再興させようとしたものです。
ヴィクトリアン後期に隆盛した耽美主義は美しさに最高の価値を置く芸術思想・運動です。文学作品にも見受けられ、フランスではボードレール、日本では谷崎潤一郎が代表に挙げられます。
美のためには悪をも厭わないという美しさへの貪欲さは19世紀末に近づくにつれ過激
化し、デカダンス<退廃的>様相をあらわすようになりました。
ちなみに・・・解釈によって三島由紀夫も耽美派に含まれるという主張がありますが、筆者は大変同感します。
燃える金閣寺を模倣した和風耽美派インスパイアジュエリー・・・刺さる人には刺さる内容ではないでしょうか?
●アール・ヌーヴォー
ジョージアン・ヴィクトリアン期に続きアール・ヌーヴォー<新しい芸術の意>は19世紀末から20世紀初頭にかけてヨーロッパで流行した美術様式でジャポニスム(日本趣味)の影響を受けています。
遠いヨーロッパでなぜ日本趣味が流行したのか?
私が小学生の時に社会科の先生から習った話で、「当時貿易の際に梱包資材として使われていた浮世絵が海を渡った先で評価された」という説があります。
また、このころ、江戸幕府が鎖国を解除して万国博覧会に参加するようになり日本の工芸品や美術品がヨーロッパへもたらされるようになりました。
Alphonse Mucha/「夢想」/1897
Alphonse Mucha(アルフォンス・ミュシャ)はアール・ヌーヴォーを代表するチェコの画家です。当時、アール・ヌーヴォーが最も栄えたフランスなどで活躍しました。
アール・ヌーヴォー期に顕著に見られる花や草木などの有機的なモチーフや、華麗な曲線を組み合わせて生み出す装飾性には浮世絵の影響があります。
とくにミュシャの作品では上記のような基本的なアール・ヌーヴォーの特徴にくわえて、浮世絵の特徴である平面的な構成や独特の色彩を見受けることができます。
画面を独占する女性の大胆な構図、また女性の姿勢や表情、背景の装飾などには、美人画の要素が認められます。
歌川国芳/「秋の夕景」
●アール・デコ
アール・ヌーボーに代わり、20世紀初期に流行したアール・デコ<装飾美術の意>は第一次世界大戦の戦勝国となり驚異的な経済発展を遂げたアメリカを中心に、ヨーロッパを含め各国で流行しました。
自動車や飛行機の普及、高層ビルの建築、ジャズの流行、女性の自立運動など現代生活の枠組みが整備されたという時代背景に相まって、アール・ヌーヴォーと対比した直線的、幾何学的で機能的な構成が特徴です。
建築面でのアール・デコの一例として、モダンなデザインの伊勢丹新宿本店をご覧いただきましょう。
☆芸術品としてのポジションを獲得したアンティークジュエリー
以上のようにアンティークジュエリーは長い歴史の中で芸術的内面を獲得し、それ以来、芸術的思潮の流行によって目まぐるしい変化を辿ってきました。
芸術的思潮は社会背景の流れに影響するもので、つまりその時代に生きる人間の動向に依存したものであり、芸術的思潮に沿って生み出されるアンティークジュエリーの品々は、時代とともに生きた芸術品として、人間が創り出した尊い産物であると思います。
☆Heavenly Jewelryのオリジナルジュエリー
「アンティークにインスパイアされた、保証された宝石品質のオリジナルジュエリー」
Heavenly Jewelryでは魅力的なアンティークにインスパイアされたオリジナルのジュエリーをご覧いただけます。
Heavenly Jewelry ホームページ
https://heavenly.jewelry/
私たちは電気だけでなく、Heavenly Jewelryのオリジナルジュエリーで輝き・美しさを提供します!