町田市・エアコン工事では1.6mmと2.0mmどちらの電線を使いますか?
皆さんがお使いのエアコンは、冷媒ガスが循環する冷媒配管、排水の通り道であるドレンホース、そして電気が流れる電線の3点を室内外機に繋ぐことによって運転しています。
今日は、エアコンの源動力である電気を流す電線に注目してお話していきます!
室内機のカバーを開けると端子台を見つけることができます。
端子台は室内機の心臓である基板に繋がっています。
工事の際はこのようにフタを開けて電線やアース線を取り付けます。
エアコン工事では、一般住宅での屋内配線に使われるVVFケーブルを使います。
正式名称は「600Vビニル絶縁ビニルシースケーブル平形」といって、VVFケーブルはビニル絶縁(Vinyl)のV・ビニル外装(Vinyl)のV・平形(Flat)のFとそれぞれ英字の頭文字を取って呼称されているんです。面白いですね。
電気工事士実技試験でも主に使用される、一般住宅での電線の主役です。Fケーブルと呼ぶこともあります。
電線には許容電流といってその電線に流すことができる最大の値が決められています。
許容電流を上回った電流を流すと発火や火災などの被害をまねく危険性があります。
VVFケーブルは3つの直径サイズに分けられ、芯数による許容電流(A/アンペア)は以下の通りです。
1.6mm・・・[2芯-18A] [3芯-15A] [4芯-15A]
2.0mm・・・[2芯-23A] [3芯-20A] [4芯-20A]
2.6mm・・・[2芯-32A] [3芯-27A]
マーカーを引いた1.6mm-3芯と2.0mm-3芯が、主にエアコン工事で使用するVVFの種類です。
許容電流は、環境や使い方(夏季の使用や直射日光の有無・屋内外等)による放熱性に影響されるので、布設条件を充分に確認した上でのケーブルの選定が必要です。
ご参考までに、VVFケーブルの温度規定は、ケーブルを構成する絶縁体とシースともに60℃の耐熱と-15℃の耐寒温度と定められています。
(許容電流について詳しくは別記事であらためて取りあげようと思っています。お楽しみに!)
では1.6mmと2.0mm線どちらを使えばいいの?
電流は、キャパシティとなる川を流れる水と同じように、電線(キャパシティ)という川が太くなるほど多くを流すことができます。
よって安全のために、今日では多くのメーカーが公式に2.0mm線での施工を指定していますが、「不具合のない正常な配線であること」、「正しい接続がされていること」などを条件に厳正な管理のもとで1.6mm線での施工を認めるメーカーもあります。
確かに1.6mm線を使えばコストを抑えられますし、電線が細いことによる施工性の良さというメリットを獲得できます。
しかし、2.0mm線というメーカーの指定に従わず1.6mm線での施工をおこなって発火や火災などの事故を起こした場合、その責任はメーカーでなく施工業者に問われることとなります。
エアコンを新設する際には、電線の指定を含めた現在進行系の安全規定やコンプライアンスにのっとって施工をすることが大切ですね。